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Van Gogh & Japan [path-art]

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今回のゴッホ展は2部構成です。
1部はゴッホのジャポニスム。日本からどんな影響を受け、どんなイメージを抱いていたのか。
ファン・ゴッホの国内外のコレクションから選ばれた作品約40点と、同時代に生きた画家の作品、浮世絵など約50点が展示されています。
2部は、最初期における日本のファン・ゴッホ巡礼を、ガジェ家の芳名録に基づき約90点の資料によってふりかえります。
日本を夢見ていたファン・ゴッホ。そして、その彼に憧れた日本人。その軌跡をたどることができます。
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ゴッホが日本の浮世絵と出会ったのが彼が30代に出たパリでのこと。
それ以前もゴッホと日本には数々の接点があったそうです。
ゴッホと日本の知られていない関係について、あらたな視点で展開された展覧会です。
初公開の作品や資料もあります。
例えば、最晩年に描かれた雪景色の作品。すでに精神の病に冒されていた彼にとって日本への思いを口などで表出することは難しかったのかもしれません。
でも、ゴッホの中でのイメージは雪景色はすでに日本だったのかもしれません。身近な植物を近い視点でとらえた様な作品。
俯瞰的視点で描かれているので、地平線や空はほとんどないそう。身の回りのものを近い視点から描くというのは日本の花鳥画にみられるものです。
パリ時代、アルル時代の様にわかりやすく日本好きのところが見えなくなった時代にも、
実はゴッホの深いところに日本への思い入れが根付いていたということがわかるような作品です。
ゴッホは日本の作品を真似するだけではなく、もう自分自身が日本人になりたいとまで思っていたのです。
「日本人の目になったつもりで自然のものを見る」という側面が現れているのかなと松山学芸員もおっしゃっていました。
他に、馬車を描いた作品も初公開です。この作品は浮世絵を意識して描かれたもの。平面的な特徴の浮世絵ですが、馬車の影が紫色で描かれいています。
これには浮世絵の影響があるそうです。
他にも貴重な資料や作品がたくさん。
まずは、ホンモノに出会っていただけると・・・ゴッホのあらゆる面に出会えることと思います。
(ゴッホ展〜巡りゆく日本の夢〜は8/26〜10/15まで札幌 北海道立近代美術館で開催)

9464649 project [path-art]

脳外科医であり、デザイナーのDr.まあやが
「勝手に釧路プロジェクト」を立ち上げました。
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週末には当直で釧路にいらっしゃることの多い彼女ですが、もう10年以上も前からその様なスケジュールで働かれています。
そんな中、釧路という地名は知っているけれど、実際にどこにあって、どんな食べ物が美味しいの?どんな動物がいるの?
という具体的なことがわからない方が多いと感じたのです。
そこで、釧路のPRをできたらと考え、Dr.まあやがデザインしたTシャツとポーチが完成しました。
釧路くしろしているものは作りたくない。
でも釧路をしっかりわかってほしい。
文字では「釧路」「くしろ」という表現は使っていません。
でも数字の「946」をベースにそこに住む動物たちをちりばめたデザインになっています。
バックは「マリモ」。このマリモをベースに彼女が以前から気になっていた「9464649」が配置されています。
Dr.まあや らしさは、写実的であり、その動物たちのキャラクターっぽい表情でしょうか。
そこも彼女が狙ったところ。
動物たちやマリモを見ていると、そこからおしゃべりが聞こえてきそうです。
勝手にストーリーが始まりそうです。そんな感じさえしてくるのです。
おそらくDr.まあやの釧路への愛情がそうさせるのかな?と私は感じました。
多くの方に釧路を知ってもらいたい。こんなにたくさんの魅力があるのだから・・・。
「もちろん釧路の方に手にとってもらいたいし、観光客の方にも来て欲しいですね。」
Dr.まあやの釧路のイメージは色で言うと、ブルーとグリーン。
緑の湿原と青い空なのだそう。
釧路の街中や空港などでお目にかかる日が早くくることを願いたいと思います。
すでに彼女のネットでの販売はスタートしています。
http://drmaayalabo.fashionstore.jp/
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※尚、下段の写真はDr.Maaya氏からお借りしました。

calm space [path-art]

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中標津 ギャラリー残日舎に久しぶりにお邪魔しました。現在、企画展「備前焼・黄瀬戸と他の焼き物」が開催されています。
ギャラリーオーナーの志道昇氏に備前焼について、黄瀬戸についてお話しを伺いました。

備前焼きの特徴は、釉薬をかけない焼き締めの種類に属するそう。1300度前後で焼かれる硬質な陶器。
窯変にもいろいろな種類があるのですが、火による窯変、色々な変化が特徴のひとつです。
小西陶蔵という方の作品がたくさん目につきました。備前焼の本拠地、伊部にお住まいの陶芸家とのこと。
小西陶古という窯の後継。代々小西陶古を継ぐのですが、彼は窯元のご主人というよりは作家として現在動かれている方なのだそうです。
私の知る限りでは、備前において最も受賞歴の多い作家のひとりと志道氏。
「先生いわく、何百年も前の備前焼、その形を踏襲していく。
そういう技術をもとにして、歴史に現在の新しい感覚を重ね合わせて、新しい備前としての歴史を作っていきたいとおっしゃっていましたね。」
それぞれの作品は、多様な表現をしています。
近代的な感覚を歴史のある備前焼に取り入れながら、新しい備前焼を目指した時期もあるそうですが、
今はわりと古典的なものを追っている気がするとおっしゃっていました。
そして、黄瀬戸は志道氏のもっとも好きな陶器。黄瀬戸は安土桃山時代にその形が完成されて、短い作陶期間をおいて、姿を消した焼き物です。
それを現代に入ってから加藤唐九郎はじめ、日本の最高峰と言われる作家達が、桃山時代の黄瀬戸を過去の窯元から出てきた陶片を元に復刻に努めたそうです。
完成が難しく、完成してもその確率が非常に低かったと。その様に先輩たちが苦悩している時に、当時若かった各務周海がその成功率を高めていきました。
今回は人間国宝の作家の方お二人の作品も展示されています。ぜひ、ほんものに出会っていただけると嬉しい企画展です。
志道氏から・・・・・
「手にとってご覧ください。万が一、落として割れてしまってもそれはそれで仕方がないんです。
いつか形あるものは割れます。ものは全てそうですけれど・・・。気にしないで手にとってほしいんです。」
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(企画展「備前焼・黄瀬戸と他の焼物」展は、8//11〜15.8/19〜20.8/26〜27 中標津 ギャラリー残日舎で開催中)

iro to katachi [path-art]

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子供の頃の夢は、漫画家だったり、絵描きやさん。はじめは広告関係のグラフィックデザインの道に進みました。
その中にはイラストレーションの仕事もあり、こういう仕事があると知るのです。
若い頃は流行りのものを手がけていたそうですが、本当に自分の描きたいものは?と考えるように。
観光客の方が多くいらして感動してくれる、その北海道にいるのだから・・・。住んでいるのに北海道を描かないわけにはいかないと思うように。
ある意味住み慣れていると、いつでもかけると無意識になってしまいます。
あらためて道内を歩いてみると、「こんなすごい所を絵にしないわけにはいかないな」と。
それから旅を続けながら北海道の、なおかつ、これから少し失いかけていく様な世界、子供の頃の原風景を見つけながらそれを絵にしているのです。
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仕事で北海道のイラストマップみたいなものを手がけ、「あれタンチョウって見たことないな」「幣舞橋って行ったことないな」
これはいけないと・・・・・・それから旅を意識してするようになります。
北海道をくまなく歩いた藤倉氏に、北海道のここが好きというところをお聞きしました。
「う〜ん。ただ、一番北海道らしいのは間違いなく道東。
広さと言い、寒冷さと言い、海がある、山がある、牧場がある、まさに北海道という風景は道東だと思いますね。」
貼り絵の原点は、斉藤清の木版画を見たこと。その会津の雪のシリーズ。その展覧会を見に行き、「あぁこの世界良いな」と。
ある時グラフィックデザインで色紙を使うことがあり、その紙を切って、そこに筆でグラデーションをつけ、そして貼ると、彼の作品に近いものができました。
それがスタート。始めは雪の風景ばかりを作られたそう。その後、JR北海道の表紙絵の依頼がありました。
毎月雪の風景というわけにはいかないので、そこから季節を追うように。この仕事を24年続けていらっしゃいます。
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絵の中の奥にいろいろな形で木が登場しています。冬でも枯れた木が。
藤倉氏にとって、自然というものの代表が木ということ。
こだわりは、色と形。すべてはそうだと思うとおっしゃっていました。
その組み合わせで普段の風景も見ていると思うと。
それを一枚の決められたものの中でどう心地よく表現し、そこに匂いなどの五感を感じてもらうにはどうしたら良いのか・・・を常に考えているそうです。

「貼り絵という手法は不器用な技法。筆で描くとどんどん上手になってしまう。上手くなろうとしてしまう。上手ければ良いというものではないと思っているんですね。
30年も40年もこういった仕事をしていると、はじめから絵を描くのと同じ様に、筆の代わりに指先でちぎるとか、絵の具の代わりに300種類位の色の紙をどの色と組み合わせるかを考えることをするのです。」

油絵の様に塗り重ねができない、やり直しがきかない。どんどん完成に向かっていく過程がお好きと教えて下さいました。
(静かな風を聴きながら 藤倉英幸展は8/27まで釧路市立美術館で開催中)

the last kelp harvesting [path-art]

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去年2016年、羅臼道の駅すぐそばにギャラリーミグラードがオープンしました。
多くの方がいらっしゃるこの場所に通過ではなく、滞留していただきたいという願いを込めて、
主に知床羅臼を撮影なさっている写真家の方の作品を展示してきました。
ミグラードの意味も、世界共通語 エスペラント語で「渡り」を意味するもの。
オホーツク海と太平洋を結ぶ眼前の根室海峡。トドやアザラシ、ワシ、シャチ、クジラ、海鳥など
多種多様な海洋生物は、その豊かさに惹かれるように毎年「渡り」を繰り返します。
人もまた、これらの生物と響きあうように、何度も羅臼へ訪ねてほしいという思いが込められているそうです。
今回、ギャラリーでは「知床岬の昆布漁展」が開催されています。
昆布漁の道具、昆布の実物、昆布が出荷される時の箱、漁から羅臼昆布が出来上がるまでのイラスト。
そしてメインは、大正時代から現代まで続く、知床岬先端部での羅臼昆布漁が映された貴重な写真約80点になります。
羅臼の昆布漁の技術は根室から伝わったものと言われてきたそうですが、いろいろと歴史を調べたところ、
明治時代、根室から和人一人とアイヌ30人が日高地方の三石に昆布漁の研修に行ったということが文献でわかったそう。
口伝えでは辿れなかった技術伝播のルートが明らかになったそうです。

また、ギャラリーにはカフェが併設されています。
このカフェからは運が良ければ肉眼でシャチが見ることができることもあるとか。
さらに地元の方が地元のものを使って作られた雑貨も販売し、美味しいお食事も楽しむことができるのです。
自然豊かなさいはての地。綺麗な星空や海が日常にある喜び、しあわせを身体でたっぷり感じてみませんか?
IMG_5062.JPG IMG_5063.JPG 今は無き風船岩.JPG 昆布漁道具の紹介と羅臼昆布の工程説明.JPG 昆布紹介DVD24分上映中.JPG
※尚、写真は知床羅臼町観光協会 阪田裕子氏からお借りしました。
(知床岬の昆布漁展は8/15まで羅臼町 ギャラリーミグラードで開催中)

Hokkaido [path-art]

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すべて貼り絵です。
パッとみた感じは描いたのかな?と思うのですが、藤倉氏が独自にあみだした貼り絵の世界が広がっています。
そもそも岩内町に生まれた藤倉氏は、印刷会社などを経て、イラストレーターとして独立しました。
現在では、ポスターやパッケージ、書籍などのデザインを幅広く手がけていらっしゃいます。
皆さんがよくご存知の「THE JR Hokkaido」の表紙絵を20年以上も制作なさっています。
他にもお菓子のパッケージデザインなど。
お名前を存じあげなくても、その商品や本はご覧になった方が多いと思います。
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1980年代から北海道の風景や人々の生活に目を向けた切り絵作品を発表なさいました。
後半からは、手法を洋紙による貼り絵にかえて以降、北海道内の風景画制作をライフワークになさっています。
今回は、2013年に自選の63点を納めた画集「静かな風を聴きながら 北海道63景」の内容を中心に、
釧路管内に取材した作品、あわせた80点が展示されています。
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作品に近づくと、どのように貼り絵が作られたのかがよくわかります。裂けたように見える線、カッターで切られたような鋭利な線。
じっくりご覧いただけると見えてくる線。
北海道内の風景とはいえ、心象風景です。彼の心の中に残った描きたい風景、空気、その土地の匂い。
そんなものが作品から伝わってくるのでは?と思います。
(静かな風を聴きながら 藤倉英幸展は8/27まで釧路市立美術館で開催中)

gentle [path-art]

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古いのに新しい。
優しい色合いにホッと心が和みます。
これから釧路市立美術館で開催される「神原安代展」展示前にお話しを瀬戸学芸員に伺いました。
大正2年に釧路に生まれた神原氏。戦前から青空画会(現在の釧美展)や道展に出品なさるなど、釧路美術界黎明期に活躍した油彩画家です。
主に風景画が多いのですが、トーンがとても優しくゆるやかな感じがします。
色も線も伸びやかです。時代とともに作風は変化しているそうですが、だんだん単純化されてまるで抽象画のように見える作品もあるそうです。
釧路にもそのような作家さんがいらしたのですね。
まだ本格的に美術を研究するといった風土がない中で、模索を繰り返した模様も作品から伝わってきます。
今回、初の企画展です。ご遺族から作品を20点ほどお借りしての展示とのことです。
釧路市民文化会館の小ホールの緞帳も実は彼が描かれた作品をもとに作られています。
緑を基調とした空と、とても動きのある波、海の風景が印象的です。
黄色い色が基調となった作品、山の部分がザラザラした表面になっています。
全体的には薄い塗り方で描かれたものが多いのですが、中には補色を隣り合わせに使ったり、
質感を表現するための様々な工夫も見てとることができます。
作品展ではデッサンも展示される予定です。
昭和の釧路を駆け抜けた彼の作品、そして当時の釧路に想いを馳せてみてはいかがでしょう。
(神原安代展は7/15〜8/27まで釧路市立美術館で開催)

KEN TAKAKURA [path-art]

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北海道立釧路芸術館が大人のアミューズメントといった感じに。
大迫力の画面が迫ってきます。
今回の展示は映像のほか、台本、小道具、スチール写真、ポスターなどなど。
高倉健、生涯の出演作205本の映像から抜粋したものをすべて投影しています。
モニター22台、プロジェクタースクリーン7台。
この数だけでもまるでどこかの映画館に入った感覚に陥りますよね。
実は、芸術館の壁は白いレンガなのですが、通常はそこが見えない感じで展示することがほとんど。
でも今回はそれをいかしたスクリーンが登場しています。
昭和の時代の映画館に入った感覚に陥っていただけるかもしれません。

最大の見どころは、出演作205本のすべてから抜粋した高倉健出演場面の映像の紹介。
経年劣化により視聴困難なフィルムも、デジタル補修を施すことにより、その一部も見ることができるようになっています。
高倉健、戦後の日本映画史、そして北海道映画史に残した大きな足跡をたっぷり感じていただけると思います。
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(追悼特別展 高倉健は9/3まで北海道立釧路芸術館で開催中)

of the roam [path-art]

6202722_山下清展A4チラシ表k.jpg入口.jpg 桜島等.JPG 長岡の花火等.JPG 貼絵になったヨーロッパコーナー.JPG
「旅行する癖は急に治らないので だんだんと癖が治ってから 旅行しないで同じ場所で いつまでも長く絵を描こうと思う」
山下清の言葉です。
放浪の天才画家 山下清展が北海道立帯広美術館で7月1日から始まります。
少年時代から円熟期まで彼が制作した貼り絵、ペン画、鉛筆画、油彩、陶磁器の絵付けなど約130点が展示されます。
さらに、愛用品、映像資料、手記に残された言葉も・・・。
山下清という人と彼が制作した作品をまるごと感じることのできる内容になっています。
49歳という生涯を駆け抜けた変遷が、時代ごとに私たちの目に飛び込んできます。
少年期に比べると制作するもの、その材料となるものが細かくなっていきます。
初期の作品に使われなくなった切手などを使って作られた貼り絵の作品「ともだち」というものがあります。
緻密さは感じませんが、色合いといい、その雰囲気はとてもほのぼのとしたものを感じます。
彼自身も障害をかかえながら何を思い、この作品を作られたのでしょう?
そんなことを感じながら作品を鑑賞することもできるかと思います。
また、「金町の魚つり」という作品は、1950年に制作されました。
戦後そんなに経った時ではないのですが、その色やそこに表現されているものからはなぜか温かみを感じてしまいます。
作品から、彼が何を感じてもらいたかったかというよりは、山下清の作品、そこから私たちが何を感じとるができるか・・・
貼り絵と出会い才能を開花させて山下清。
波乱に満ちた人生と言葉では簡単に書いてしまいますが、その一瞬一瞬の瞬間を作品から感じていただけると思います。
※尚、写真は北海道立帯広美術館 薗部容子氏からお借りしました。
(放浪の天才画家 山下清展は7/1〜9/3まで北海道立帯広美術館で開催)

fabric art [path-art]

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初めて、作品を拝見させていただいた時に・・・
なんとも言えない衝撃的な感動を覚えました。
ぜひお話しを伺いたいとお願いして、釧路市内の南澤美紀子氏のご自宅にお邪魔してお話しを伺いました。
写真からでは伝わらないかもしれませんが、細かい作業を根気よく続けなければ絶対にできないということはおわかりいただけると思います。
下の写真は作品の一部を撮影させていただいたのですが、ここに必要なものは、布と針と糸だけ。
それを運針という、家庭科で一番最初に習った方法で作り上げていくのです。
一体どうなっているのか?不思議で不思議でたまりません。
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赤という色は基本的な色・・と南澤氏は考えていらっしゃいます。
人間が一番最初に認識する色。そして、その赤い色が私たち人間の中にも流れています。
モスリンの赤に出会った時に、「綺麗」「この赤をもっと追求したい」と思われました。
素材の違った赤で生み出される布の表情が素敵です。
南澤氏はこうおっしゃいます。
「頭の中には構図もなにもなく、どんなものができるのを楽しみながらチクチクしているの。
 その時間が楽しい。限られた時間の中でも少しずつ形として残っていくでしょ、それが楽しいんです。
 自由に布たちを遊ばせてきて、最後にまとめる時にワッてなるの。そういう時はゆっくり考えるかな。」
布と向き合う時間は、自分と向き合う時間とおっしゃっていましたが、やはり布たちと会話しながら作り上げている秘密の時間のようです。
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強烈な赤の作品と対照的な落ち着いた色合いの布の作品も同時進行なさっています。
彼女にとっては同じこと。
まったく違った感じに見えるのですが、針と布と糸を使い、運針で作り上げるので結局同じことなのです。
ただ、落ち着いた色合いの作品は、使い古された布と糸を使い、彼らにとって最後の作品に仕上げたもの。
赤の作品は、使われていない布を使って、ここから湧き出るパワーを表現したもの。
短絡的に表現するのであれば、静と動という表現になるのでしょうか。
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「赤い色を使って作品を作っているうちに、良いな・・・これをもっとやってみたいと思ったの。」
これからしばらくは赤の作品を作られていくことでしょう。
実は現在、制作中の作品を少しだけ見せていただきました。
こちらも布と針と糸だけを使われています。今までの作品とは違った表情です。
「作品作りは、やっぱり楽しいし、自分と向き合える。現在の立ち位置がわかるっていう感じかな?
自分が今何を思っているのか?そういうことを見ることのできる瞬間ね。」

アートとは・・・話しかけたくなるもの。
人それぞれ、作る側、見る側で違うと思うけれど、ご自身にとっては話しかけたくなるものがアートだと思うと。
例えそれが、お祭りの屋台で見つけたものであっても・・・。